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2003.12.21

03・12・21 コハウチワカエデと帰納知性

ハリギリコハウチワカエデハリギリ
Acer sieboldianumKalopanax pictus
03・12・21 横浜市都筑区 Copycenter 2003 Akira Kamakura

学生時代、樹木図鑑を抱えて上高地にハイキングに行きました。ちょっと重たい北隆館の検索樹木図鑑を持って行くという馬鹿げた企画に賛同してくれた物好きは確か三名だったかな。

当時、理論物理学が知性の花形だった時代ですが、大学入試に博物学的な知識はほとんど要求されていませんでした。高校で生物学を勉強してきたことになっているのだけど、目の前の現実の植物の名前を言えないまま大学に合格できる。

演繹的な知性を重視するあまり帰納的な知性を軽視しすぎていたのでしょう。で、英文法は知っているけど英語は話せない、植物分類学は知っているけど植物は知らないということがおきてしまったのですね。

そのことの異常さにようやく気がついたのです。

島々から徳本峠越えで行き、知らない樹木が目にとまると「なんだろう?」と立ち止まって調べます。そもそも知らないものばかりなので中々目的地にたどり着きません。

でも、知らない樹木を見上げて「これはオオイタヤメイゲツかぁ」と確認すると、その姿形がしっかりと記憶に定着することが実感できました。なんだか一番肝心なことを学校で教えてくれなかったな…と思ったものでした。

今でもはっきり覚えているのがその「オオイタヤメイゲツ」というカエデです。「コハウチワカエデ」はあれと良く似ていて、だからついついあの時のことを思い出すのです。

教科書がない混乱状況で生き生きする知性はまずは帰納型でしょう。見知らぬ国で現地語をあやつりたくましく生活できるのは、文法メチャメチャだけど話しは通じるタイプの方が強いでしょう。syntaxは知らないけどsemanticsは知ってるということかな。

ネットワーク社会もとうぶんそういう状況が続くのでしょうか。

植物図鑑によるとコハウチワカエデは日本固有のカエデであり、その学名はプラントハンターでもあったシーボルトにちなんでつけられているんですね。

【しかし…】2006年5月4日追記

写真の樹木はハリギリだったようです。
以前写真をとったと思われる場所で空を見上げた限りはカエデかとも思いましたが、太い幹の胴から吹き出した小枝をみるとトゲがあります。どうみてもハリギリです。ということで訂正しておきます。
DSCF6658

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