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2004.03.07

04・03・07「七人の侍」の「ブタクサ問題」の続き

前の記事の続きです。

「七人の侍」のDVDを買って問題のシーンを検証しました。

シーンNo.42、茶店・裏で五郎兵衛(稲葉義男)が薪割りをしている平八(千秋実)を仲間に誘う場面に、確かにブタクサと思しき草が映っていますねぇ。

ブタクサを長田武正著「日本帰化植物圖鑑」(1972年初版)でみると、「昭和初期に入って急に東京方面で多くなり、現在では関東地方各地の荒地に最も多い雑草の一つ…」とあります。

撮影場所と季節はどうだったのか?

8000円もするDVDに添付の小冊子によりますと、このシーンは1953年9月9日より東宝のオープンセットで撮影したとあります。地理的にはいわゆる砧で、仙川沿いの原っぱにつながっていたと考えてもおかしくありません。

いかにもブタクサが映りそうな場所であり季節です。

完璧主義の黒澤監督のこと、もしもブタクサ問題に気付いていたらこの場面はきっと別の場所で撮影していただろうにと想像するわけですが、当時、はたして帰化植物という存在が学者でもない人にどこまで意識されていたものでしょうか?

同じ図鑑の「まえがき」によると、専門家にとっても1950年に出版された久内清孝著「帰化植物」が初めてのまとまった資料だったようですから、53年に黒澤監督がブタクサ問題に気付かなかったとしても無理からぬところがあります。

なお、全国農村教育協会の「日本帰化植物写真図鑑」のもう一つの指摘「…木村功の扮する若侍が村の娘に出会う森の中に咲き乱れる花は見た目にもわかる造花でしたが、…」という点については、添付の小冊子に撮影の記録係だった野上照代氏が、花は生の野菊だったと書いています。

ロケ先の箱根の姥子で毎朝のように摘んできた大量の野菊をスタッフ総出で植えたということです。

こんなことばかり書くと、オマエサンは映画史上最高傑作「七人の侍」のDVDを回してホントウにブタクサばかり探していたのか!?と言われてしまいそうです。

もちろんDVD2枚に収まった207分の世界にすっかりワープしていましたよ。しかも、昔、一度は観たはずなのですが、まるで新作を観るような驚きと感動。というより圧倒されたという方が正確ですね。

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受信: 2004.07.03 18:15

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