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2004.07.10

04・07・10 ヒマワリが東を向くわけ

近所のヒマワリは確かに東向きに咲いていました。号令をかけられた兵隊のように。
ただ、中にはうつむいているのもあります。それを下から見上げて撮ってみました。

Himawari2DSCF0315.JPGHimawari3DSCF0313.JPG
ヒマワリの花 2004・07・10 横浜市青葉区 Copycenter 2004 Akira Kamakura
右の写真は花の中央の茶色い「筒状花」の集合を接写したもの。ヒマワリのタネはこの花にできるのでしょう。

周辺の黄色い花びらは「舌状花」で、いかにも花らしいのですが、雄蕊や雌蕊は退化していて何も実らない。こういう「装飾花」は派手な姿で昆虫を引きつける役割を果しているそうで、この集合花全体が大きな広告塔になるわけですね。ヒマワリはかなり進化した花だと感じます。

最近、生物多様性科学関係のものをチラチラと読んでいますが、湯本貴和先生は「花と果実から見た植物の世界---植物の繁殖をめぐる共生から生物多様性へ」(京大人気講義シリーズの一つ)の中で、われわれワントゥワン・マーケティング業界の人間をハッとさせることを言ってくれてます。

低密度で局所的に存在する花は、このように特殊に進化することで、特定の動物と深い関係を結び、確実な送粉を可能にしたのであろう。
この「動物」は昆虫なども含めてよいでしょう。また「送粉」は花粉を目的の雌蕊に送り込むことをいう専門用語らしい。

ヒマワリも十分に進化した花だとすると、何らかの送粉者と密接なリレーショッシップを構築しているはずです。東向きに咲くこともその重要な要素に違いありません。

そこで、ヒマワリが東向きに咲く利点を私なりに仮説を立てるとこんな感じです。

ミツを求める昆虫は、太陽が低い時間帯に東に向かって飛んだら地上の物体は逆光の中で影になって見づらいはず。だから太陽を背にして西向きに飛ぶにちがいない。そのとき東向きに咲いているヒマワリは確実に昆虫の目にとまる。さらに、ヒマワリの背丈はその昆虫のクルージング飛行高度に近いのではないか。

今日の私のヒマワリの写真は撮影時刻は昼過ぎで太陽は真上です。空は曇っていました。ちょっと見たかぎりではハチなどの昆虫が来ている様子がなかったこともヒントになっています。

中公新書に瀧本敦著「ヒマワリはなぜ東を向くか」というのがありますが、残念ながらこの本は肝心の答えを教えてくれません。仮にもっともらしい説が現れたとしても「あまりまともに考えると、すべての植物の花は東を向いて開かねばならないことになるだろう」と1927年生まれの瀧本先生は書いています。

でも、湯本教の洗礼を勝手に受けちゃったワントゥワン・マーケターとしては、ヒマワリだけが東を向けばそれでいいのだ、と思うのでした。

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» 05・07・10 たまプラーザのヒマワリにインコが来るという [またいらないモノ買っちゃったよ]
去年観察したヒマワリの様子を見に行きました。偶然とは恐ろしいもので、去年もまさに7月10日のことでした。 ヒマワリ 2005・07・10 横浜市青葉区 Copycenter 2005 Akira Ka [続きを読む]

受信: 2005.07.10 16:56

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