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2004.07.25

04・07・24 どうも「妖精の輪」フェアリーリングらしい

キノコの行列はどうやらFairy Ring、訳して「妖精の輪」というものらしいですね。キノコの専門家が菌輪と呼ぶものだそうです。

ゴルフ場の芝を管理するグリーンキーパーの人にとってはやっかいな病害です。「ベントグラス」という本によると、担子菌綱(Basidiomycetes)に属するキノコ類が原因で、ベントだろうがコウライだろうがどんな芝にも見られると書いてあります。巻末の日本各地のグリーンキーパーの報告にも、よくある病害として出てきます。

この本はかなり前に買ったものですが、今改めて見ると第5章「ベントグリーンの造成と改造」の執筆者は大久保昌という名前です。私が好きなパルコール嬬恋ゴルフコース設計者と同一人物じゃないでしょうか。やはりあのコースの素晴らしく手入れの行き届いた芝は伊達じゃない。なんだか深く納得が行きます。

ネット上にも現役のグリーンキーパーの報告を見つけました。その一部を引用しておきます。

これらのキノコはグリーン以外にも発生します。圧巻なのは、コムラサキシメジです。ラフからフェアウエイを横断して、延々と芝生が被害を受けている、その場にいたのでは理由が分からないのですが、高い場所から見ると、巨大な馬蹄形になっていた、などというナスカの地上絵のような巨大な被害も出現します。

さて、フェアリーリングですが、私が北軽井沢のゴルフ場で写真におさめたのはちょっと中途半端なもので、典型的にはテネシー大学のサイトに掲載されている写真ですが、こんな現象です。なかなかの見物です。

欧米では、これは月夜の晩に妖精たちが輪になって踊ったあとで、何かいいことがある前兆だと言い伝えられてきたようです。

コーネル大学のサイトにもいい写真がありますが、ここの説明によると、フェアリーリングには三つのタイプがある。一つは芝が異常に成長してひときわ濃い緑色の輪ができる。二番目は、その濃い緑の輪に沿ってキノコが生える、そして三番目は芝は一見正常でキノコだけが円形に生える。私の写真は三番目のケースでしょう。

またこちらの本には「シワカラカサタケの菌輪」とキャプションのついた魅惑的なカラー写真があり、いまにも「♪森の木陰でドンジャラホイ」が聞こえてきそうです。

キノコは「地下世界の情報を伝える」ものであり、キノコを見れば地中の様子がわかるのだといいます。フェアリーリングの地下で何が起きているかというと、菌が有機物を分解して養分を異常に多く作り出している。そのために芝が旺盛に緑濃く育ったり菌糸塊からキノコが生えたりするのが基本的な理屈のようです。

モウコシメジとモンゴルのきのこ事情というサイトに紹介されているモンゴル草原のものはさすがに雄大です。

そこにこんな説明があります。

モウコシメジのシロ(菌糸層)は、外側へと生育場所を移動するので、リングの直径は毎年大きくなる。モンゴルでは均一な条件の草原が続いているので、直径が数十mの見事なリングが遠くからも数多く見られる。現地人は、馬に乗ってモウコシメジのありかであるリングを見つけ、採りに行くという。

ちなみに、このユタ州立大学の「きのこ面白情報」サイトには、菌輪の半径は20cm/年で成長する可能性があり、フランスで直径が約600m・推定700歳のものが発見されているとのことです。

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いや 見事な 解説 すばらしい さっそくトラックバックさせていただきます 楽しいブローグ記事ありがとうございます

投稿: blue | 2004.07.25 08:24

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 自然とはおつなことをするらしい。キノコがリング状に群生することがあって、それを Fairy Ring と言うらしい。詳しい解説は、「またいらないモノ買っちゃっ... [続きを読む]

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