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2004.07.25

04・07・25 マーチン・ギターの内部構造

私のギターはC.F.Martinのクラシックギター00-28C、シリアルナンバー244463(1969年製)、素材はブラジリアン・ローズウッド。

大きな音は鳴りませんが、音質はmellowで、かつ、しっかりとした芯がある。そこに惚れたからこそナッシュビルのGruhnというマーチン専門店で衝動買いしたのです。

この音質に何か秘密があるのだろうか?

久しぶりにマーチンの弦を交換するついでに、サウンドホールからデジカメを突っ込んで中の構造を撮影してみました。

HeadDSCF0944.JPGNeckDSCF0882.JPG
マーチンの上半身 2004・07・25 横浜市都筑区 Copycenter 2004 Akira Kamakura
シリアルナンバーが刻印されたネック側は見てのとおりですが、ブリッジ側がちょっと分かりにくい。

FrontsideDSCF0886.JPGBridgeDSCF0951.JPG
マーチンの下半身 2004・07・25 横浜市都筑区 Copycenter 2004 Akira Kamakura
サウンドホールからブリッジ方面に向かって三本の梁が放射状に広がっているのですが、どう見ても平行しているようにしか見えません。はからずも一種の錯視図形が撮れてしまいました。

しかし、よ〜く観察すると左右の二本の梁は表面板のまっすぐな木目に対して斜めに付いているのがわかります。

放射状の梁に対して交差している薄く四角いヘラのような梁が見えますが、これはちょうどブリッジの真下にあります。別のギター(Morris1972年製の安物)の中も覗いて比較してみましたが、ブリッジの裏側はだいたい似たようなものでした。

しかしマーチンには、ブリッジの下の四角い梁の奥に、斜めに走っているヒレ型の梁があります。Morrisにはそんなのは付いていませんでした。このヒレ型の梁は、ギターを抱えた時に、奏者の目線で見てブリッジの右側の領域の裏側にあるものです。

梁が中心軸に対して非対称に斜めについているのは恐らく弦の音の高低の配置に対応しているのでしょう。

梁のヒレの形はいかにも先祖伝来秘伝の形という感じです。Morrisにもヒレ型の梁が使われていますが、あれは魚のサンマのような形とでもいいますか。マーチンの方は星の王子さまに登場する何かを呑み込んだボア・コンストリクター(大蛇)みたい。

こういう構造をながめると、マーチンの場合、もしも左利きの人向けに弦の順番を変えて高音弦と低音弦を入れ換えたとすると、鳴りが微妙に違ってしまうのかも知れませんね。ちなみにMorrisは左右対称でした。

ざっと見て気付くのはこんなところです。

それにしても、ギターの胴体の中はやっぱり箱というか小部屋というか家具というか、どこか大雑把な作りを感じますね。表面の仕上げの美しさに比べると楽屋裏といわざるを得ません。

この箱の中で音が生まれるのだとするなら、中をこそピカピカに仕上げると音が良くならないものでしょうか?

ちなみに、マーチン家がアメリカに移住する前の18〜19世紀のドイツでは、ギター製作者はバイオリンなどの楽器製作者のギルドに加入させてもらえず、家具職人のギルドに入れられていたそうです。いじわるされていたのです。マーチンの歴史の本にそう書いてあります。 "A complete history of Martin guitars"by Walter Carter

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