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2004.09.05

04・09・05 デイジーの想い出

とうとう13歳の雄犬、マルチーズのデイジーが息をひきとった。9月2日の夜のことだった。ここ数年は心臓病から来ていると聞く咳のようなシャックリのような発作が頻発し、そのたびに小さな身体の全身を震わせて痛ましかった。このところ数日は発作自体も弱々しくなっていた。背中をさすってやると曲がった背骨のトゲがはっきりと感じられるほど老体は痩せていた。

Daisy040719.JPGDaisy040102.jpg

デイジー
(左)2004・07・19
(右)2004・01・02
横浜市都筑区
Copycenter 2004 Akira Kamakura

元気なころは真っ黒な大きな瞳で飼い主を見つめたものだった。足を小さくバタバタさせ尻尾を振りながら、こっちの気持ちを必死になって読み取ろうとしている。私の人生が楽しくなるのも憂鬱になるのもすべてご主人様しだいなのですよ!という叫び声が聞こえそうだった。

91年頃に娘がペットショップから買って来て、オスだけどメスのような名前が面白いの、と言って生後四カ月の小犬はデイジーと名づけられた。

ふだん家の中で飼っているが、元気な頃は散歩に連れて行くこともあった。私のちょっとしたしぐさで出かける気配を感じるともう大変。やわらかい両耳をヒラヒラさせてフローリングの床をスリップしながら駆け寄って来る。そして今か今かと待ちきれずに跳ねて吠えて尻尾を振って大騒ぎ。

表に出ると紐を引っ張って先へ先へと行く。そう、我が家の犬は躾けがなっとらんのです。主人より後を歩くように紐をギュッと引っ張ったって、ちっともいう事を聞きません。こんな小さな犬が強い意思をもってグイグイと前に進んで行くのですね。でも、まあいいか。ご主人様の下僕として不自然に従順なヤツよりはこっちの方がいいかなと、好きに引っ張らせていました。

小さい犬ですが、私の散歩には辛抱強くついて来たものです。ある時など2時間ほど歩きっぱなしという無理をさせたことがあったけど、最後まで嬉しそうに歩いていた。

ある休日のことでした。気付いた時には「そういえばデイジーがいないね」ということになった。行方不明になるのは珍しいことではないが、このときばかりは幾ら探しても見つからない。

半日ほどたった頃、知らない人からマルチーズを拾ったのだがと電話がありました。「いつも見ていたお宅の犬じゃないかな」とのこと。犬好きの人はよその家の犬までホントによく見ているんですね。

「あ、やっぱり。さっき交番に届けておきましたので、すぐに引き取りに行ってください」というのです。

やれやれと駅前の交番に行くと、そこにうちの馬鹿デイジーがノーテンキにいました。確かにうちの飼い犬ですということで引き取ろうとすると、拾い主の方が権利放棄をしないとお渡しできませんので、といって届け人に電話します。やがて当人が現れて、どうもどうもの挨拶などがあり、すんなりと書類にサインしてくれて、デイジーはようやく帰宅することができたのでした。

私としては迷子を引き取る気分で交番に行ったわけですが、犬という生き物が落とし「物」として処理されるとは考えていなかった。で、警察官の説明を受けてエッ?!と一瞬違和感を覚えましたが、どうも遺失物法第12条によりまして、ペットが拾われた場合は、民法第240条の「遺失物ハ特別法ノ定ムル所ニ従ヒ公告ヲ為シタル後6个月内ニ其所有者ノ知レサルトキハ拾得者其所有権ヲ取得ス」に従うことのようで。

ただ、今にして考えてみると、私はどうやって自分があの犬の飼い主だということを証明できたのだろうか?どうも正確に思い出せないのですね。犬の様子を見ていたのかな。

デイジーの人生での大事件はそんなものかな。その一生の大半は我が家の狭い空間と狭い人間関係の中で、そして他の猫たちやもう一匹の犬との社会生活?の中にあった。猫と一緒に暮らしていて、彼は猫が美味しそうに食べるキャットフードに関心を示すようになって、ここ数年はそれが主食になっていたかも知れない。

これまで撮ったデジカメ写真を探したのですが、なかなか写真映りが悪いヤツだったことに気づきました。これは飼い主の世話が行き届かないこともありますが、いつも目の周りが汚れていた。また、マルチーズの毛はよく伸びて、だんだん目が毛のかげに隠れるほどになる。そういう時は写真をとっても単なる白い毛のかたまりにしか見えない。

結局厳選したのが上の二枚です。一つはボケています。しかし、馬鹿なことをいいますが、仮に彼が画家だったとして、みずから自画像を描いたらこんな感じだったのではないかと思う。もう一枚はデイジーの耳のヒラヒラ感がでているものです。

散歩がない時は庭に出してやりました。この時も庭に降りるドアが開くのを待ちきれずに、その前でピョンピョン跳ねている。そしてドアに隙間ができた瞬間に飛び出して行き、一目散にフェンスのそばに陣取る。外の道をよその犬が通ると立ち上がってフェンスに前足を掛けてキャンキャンと吠える。何時間でもそこにいたものだった。その後ろ姿を眺めるのが私は好きだった。

だからそのフェンスの近くに埋葬してやりました。近々、その場所に、犬の石像を置いてやろうと思っています、こっちに背中を向けるようにして。

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コメント

 最近 末っ子のためにイヌを飼うようになりましたが、イヌは可愛いですね。室内犬なので、夜遅く仕事してイヌ小屋をのぞくと子犬なんで仰向けに寝ている。
 ほんとんど黒い瞳だけのワンコロの眼。はじめは不思議でしたが、何かを訴えているような感じ。
 動物飼育療法とかあるらしいですが、確かに飼い主の心は和むのかもしれません。13歳ですか?幸せに人生 いや 犬生を送ったことでしょう。

投稿: blue | 2004.09.07 09:05

動物とつきあう時は人類代表として彼らと接しているような気分がちょっとありますね。「な、人間を信用しても大丈夫だろ、裏切られることはないだろ」というようなメッセージを人類全権大使として言葉のわからない相手に伝える作業とでもいいますかね。それがちゃんと伝わったぞと実感した時が犬や猫と暮らす一つの楽しみでしょうか。ま、これはオトナの感じ方かも知れません。blueさんのお子さんの心の成長にきっと良い意味で影響があることと思います。

投稿: bee | 2004.09.07 22:17

そうですね そう思います ワンコロ初めて買いましたが、ワンちゃんは 人間にいたずらはしますが 全面的に信頼を置いていますね。とくに 子犬から飼うと 親代わりなのか 人に対して無防備です 子供には弟がわりで つきなみな言い方ですが 情操教育にいいです。

投稿: blue | 2004.09.07 22:50

すごく共感です。私のマルチーズ犬、ポニーも先日(2005/2/4 17:30頃)息を引き取りました。最後の3日間は発作ばかりで、発作の後は体力消沈なんでしょうね、いびきをかきながら爆睡。でもそのいびきが聞こえないと不安で不安で・・・。

本当の最後の発作は発作を起こす体力も残ってなかったんでしょうか、いつもより短くて。病院へ行く道中でポニーが大好きな私の母親の胸の中で呼吸をしなくなってしまいました。

14歳9ヶ月、8年ほど糖尿病という病魔で朝晩のインシュリン注射との共存生活でしたが、頑張って一緒に生活してくれました。大往生なんでしょうが、やっぱりすさまじく悲しいですね。家族全員涙の海です。母親なんかすっかり白髪が増え、目の腫れも引かず、ボロボロという感じです。いつになったらこの悲しみが癒えるのでしょうねぇ(~_~;)

投稿: eryu | 2005.02.07 15:25

eryuさん、コメントをありがとうございました。マルチーズのポニーちゃんを亡くされたばかりとのこと、お気持ちお察しします。

我が家ではその後オス猫のフィガロも去年後を追うように老衰で逝ってしまいました。もう今夜、駄目かも知れないと思って私たち夫婦の枕元に寝かせた夜が明けた朝、目覚めるとまさに息を引き取る瞬間でした。本当の最後の最後、足をピクッと震わせて静止しました。

うちの犬と猫はけっこう仲が良かったので、マルチーズのデイジーのそばに埋めてやりました。

フィガロと同い年のメス猫のメロディーはまだまだ元気ですが、一人になった人生の寂しさを猫なりに感じていることが伝わって来ます。今や毎晩、私の枕元で寝ています。どうも猫たちは自らの生命力に自信がなくなって来ると、人間にすり寄って来る感じがあります。

まだまだ若造のチワワのイミちゃんは何事も無かったかのようにいつもはしゃいでおります。

デイジーの墓石にふさわしい石像がまだ見つかっていません

投稿: bee | 2005.02.07 23:24

フィガロちゃんも・・・。悲しいですね(:_;)

beeさん、石像が見つかったらまた掲載してください。

投稿: eryu | 2005.02.08 14:48

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