05・03・17 ネット新聞は金を取れるか?
3月14日づけのNY Timesの記事"Can Papers End the Free Ride Online?"、つまり新聞は無料のネット版を止められるか?は考えさせられますね。西暦2005年は新聞というメディアの歴史に残る重要な年になるのではないかな。
というのは、ニューヨークタイムズ紙のネット版を見に来る人の数が2005年1月時点で毎日140万人になったそうで、どうやら紙のNY Times紙の購読者数を追い抜いたことが確実だというのです。
言い換えると、購読料を払ってNY Timesの紙版を読んでいる約120万人弱の他に、ネットで一銭も払わずにほぼ同じ情報を得ている人が140万人いるという話なのです。
それだけ人が来ていればネット版の広告収入はけっこうな額になっているかと思いきや、どうも一般的には新聞社の全収入の2-3%にしかなっていないとのこと。
単純にこのアンバランスな数字を見れば、高いコストを掛けて制作したコンテンツをチューチューと吸い取り続ける、なんか詐欺師のような、禍々しいネット害虫にでもとりつかれたような心境にならざるを得ないでしょう。
Katherine Q. Seelye記者のこの記事は、このままネット版が無料のまま広告収入だけでやって行けるのだろうか?といって単純に有償化すればいいというものではないことも既に色々な事例から分かっている。だから有償?無償?有償?…と、もう花占い状態で、決心がつかずに悶々と悩む。この先、ますます進むネット時代に新聞ビジネスはどういうことになってしまうのか?ということを問いかけているのでした。
そもそも新聞って何だっけ?テレビって何だっけ?で、広告って何だっけ?
どうもネットの普及が進んで来るにつれて、こうした基本的な問題を自問してみる必要が色々と出て来そうですね。
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