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2005.08.22

05・08・21 清水有紀さんのヴァイオリンコンサート

さっきの記事はヴァイオリニスト清水有紀さんを囲む友の会の会報に寄稿したものでした。これまでの私のblogのスタイルとちがうのはそのせいです。

ところで、来週、その清水有紀さんの興味深いコンサートがあります。ヴィヴァルディの「四季」をソロヴァイオリンとチェンバロだけで演奏する企画。私は行けなかったのですが、先日、軽井沢のメルシャン美術館で演奏して大好評だったもの。同じプログラムを8月28日にサントリーホール(小)で演奏します。

興味ある方はぜひ聴きにいらしてください。受け付けで鎌倉の紹介と仰ってください。友の会料金(¥4,000)で入場できます。もちろん藤井一興さんのファンの方もどうぞ。

演奏会の後、同じ会場で簡単なワイン・レセプションがあります(無料)。

2005年8月28日(日)
東京サントリー小ホール  開場:18:30  開演:19:00

清水有紀 ヴァイオリンコンサート
- チェンバロ(藤井一興氏)と共に -
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「四季」
第1番 ホ長調「春」
第2番 ト短調「夏」
第3番 ヘ長調「秋」
第4番 ヘ短調「冬」

料金:¥5,000 (学生¥3,000)

プログラムに記されたプロフィールも引用しておきましょう。

幼少時を米国ボストンで過ごし、メンデルスゾーン協奏曲でデビュー。
日本では神奈川音楽コンクール、全日本学生音楽コンクールに優勝し、神奈川フィルハーモニー管弦楽団や東京交響楽団と度々共演する。
近年では、ゲルハルト・ボッセ指揮新日本フィルハーモニー交響楽団とモーツァルトの協奏曲を、神奈川フィルハーモニー管弦楽団とシベリウスの協奏曲を、名古屋フィルハーモニー交響楽団とチャイコフスキーの協奏曲等を共演している。
また海外ではニューヨーク・ストリングアンサンブルのメンバーとしてカーネギーホールにおけるクリスマス・ニューイヤーコンサートで活躍する他、欧米各国でコンサートに出演し、その奏法の確かさ、美しい音色で定評。
安田財団ファンデーション、ロームニュージックファンデーション受賞。文化庁芸術家在外研究員に選出される。15歳で、桐朋学園大学ソリストディプロマを、16歳でカーティス音楽院オーディションに合格しフルスカラシップを得る。マンハッタン音楽院を経て、現在Yale University大学院にて研鑽を続けている。
これまでに、江藤俊哉、徳永二男、原田幸一郎、堀正文、J.ラレード、F.ガリミア、P.コーペック、P.ズッカーマン、Y.タケベの各氏等に師事。

「…その奏法の確かさ、美しい音色…」これはまったくそのとおり。

さらに付け加えると、ありふれた表現ですが、高い音楽性です。私がもっとも高く評価している点です。もちろんそれは確かな技術がなければ実現できないとはいえ、技術があってもできない人の方が多いところ。

清水有紀さんの演奏を聴くと、いつも、なによりも「音楽」を聴いたという印象が強く残ります。いかに超絶技巧の曲であってもそうなのです。楽曲の全体的な把握力が優れているし、ディテールの表現もつねに瑞々しい。音の隅々にまで神経が行き届いています。聞き慣れた曲でも彼女の演奏で聴くと一つ一つのフレーズに新しい命が吹き込まれたように感じたことも幾度か。

音楽という表現手段を母語として身につけた一人の成熟した人格と向き合ったという実感も強く残ります。

演奏家というより音楽家という言葉がふさわしい清水有紀さんなのです。

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2005.08.21

05・08・21 エッセイの技法

 静かな店だった。業界コンファレンスを終えた平日の昼下がり、ナッシュビルのギターショップ"Gruhn"に立ち寄った。ちょうど10年前のことである。入ってみると、ここはC.F.Martinの専門店で、陳列されているのはカントリー用のギターばかり。

 見ても無駄かなと思っていると、クラシックギターが数本並ぶコーナーが目にとまった。マーチンにクラシックがあるとは!見ると、中古というより、いわゆるヴィンテージ物らしかった。胴体が小ぶりで19世紀の楽器を思わせる。鳴らしてみるとまろやかに円熟した音がする。音量こそ控えめだが音に凛とした芯がある。そして何よりも、弦を押さえる左手の指にかつて味わったことのないフィット感があった。

 ずいぶん迷った。暗譜していたわずかなレパートリィを何度も弾きながら、いつまでも考えがまとまらない。…そろそろスペインの名器を手に入れたいとは思っていた。学生時代には手が届かなかったが、今となってはせいぜい大衆車一台の値段である…。しかしこれはアメリカン・ギターだ。1600ドルは名器というようなレベルでもない。中途半端な買い物をしてよいものか?

 指はこの弦を押さえる快感に浸っている。耳は音色に聞きほれていた。

 「きれいな音色だろ」。いつのまにか近くに来ていた店員が声を掛けて来た。

 出張で来た遠い遥かな地での偶然の出会いだが、じつは必然なのだと私は自分に言い聞かせようとしていた。

 自らのギター歴を振り返るとアメリカのポピュラー音楽から多大な影響を受けている。プレスリー、ハンク・ウィリアムス、マーティ・ロビンス、ブラザース・フォーやPPMなど、中学・高校時代にそれはそれはよく歌い弾いたものだった…。

 ズッシリと重たいギターケースをぶら下げて店を出た。1969年製作のC.F.Martinモデル00-28Cは材料にBrazilian rosewoodを使った最後のマーチンの一つだ。

 由緒あるマーチンの話は尽きない。1833年創立のアメリカ初の楽器メーカーであること、初代C.F.のギター製作技術はウィーン仕込みであること、などなど。

 気づいた方もおられるかも知れない。このエッセイ、パラグラフの頭の仮名を順につなげるとある大切な人の名前になっている。恐れ多くもJ.S.Bachのフーガの技法のB・A・C・Hや、ブラームスの弦楽六重奏曲のA・G・A・D・H・Eの趣向を真似てみた。では最後にテーマを一気に鳴らして締めくくるとしよう。

 仕事で訪れた、見知らぬ街での、ずっと昔の、夢のような出会いの、記憶である。

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2005.08.20

05・08・20 ヒロシマ・ロックはJIBJAB

自民党の広島6区の扱いはいかがなものかと思いますね。

亀井静香さんの対抗としてホリエモン(もう人物というよりキャラクターになっていますので、こう呼ばせていただきますが)を持ってきたまでは良いとしても、無所属だという点にひっかかるのです。

今回の選挙は、基本的には英国の小選挙区制度と同じく、政権公約に対して投票するものと私は理解しています。要は、政党が公約に掲げた政策の実行を可能にするために投票するのである。候補者が若いか年寄りか、頭がいいか悪いか、道徳的か不道徳か、義理人情に厚いか薄いか、性格が良いか悪いか、かわいいかかわいくないか等々の個人的資質のコンテストではない、ということ。

無所属ではその原則が崩れるじゃありませんか。

新聞報道では、自民党は、色々な角度から損得計算した結果、公認しない方が無難だと判断したとのこと。ただし、他の候補は立てないわけで、従って、小泉自民党を支持する人は無所属のこの人に投票してくれというわけです。

しかしながら、世の中スレスレであろうが合法は合法ですから、無所属はあくまでも無所属です。その意味でホリエモンはまだフリーハンドを確保しているように見えます。スレスレには実績のある人だけに、そこにひっかかりを覚えるわけですね。

また別の観点から考察すると、亀井さん側は対立候補が憎き小泉自民党じゃないという事実は、ちょっと戦いづらいのではないかな。得意の人情に訴える戦術が使いにくい。

亀井さんは郵政民営化反対の象徴ですから、小泉さんとしては、どんな方法であれその当選を阻止できればそれでよい、という考えかもしれない。

私はまったくの野次馬の立場の広島6区ですが、亀井さんは元警察官僚の立場を利用した敵のスキャンダルをほじくり返すような選挙戦はやらない方がよいと思いますね。ここは思い切って先手必勝でJIBJABを先に制作してしまう。キャラとしては二人とも個性十分だから面白いものができるでしょう。"ヒロシマ・ロック"で盛り上がること、間違いない。

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2005.08.15

05・08・15 「価格破壊の裏に人権コストあり」NBCのDateline

podcastingのまねごとはしばらくお休みしておりますが、今はもっぱら聴く側に廻って、アメリカのラジオ放送ネットワークNPR(National Public Radio)のpodcast版を楽しんでいます。

なかでも先日聴いた"The Leonard Lopate Show"は刺激的でした。レナード・ロペートという人が様々なゲストとの遠慮のない会話を聴かせる番組で20年も続いているらしい。

8月3日のゲストは全国労働委員会のチャールズ・カーナガン(Charles Kernaghan)という活動家。テーマは「労働者の権利」(Workers rights)。

カーナガンは6月にNBCのDatelineというドキュメンタリーのシリーズで"Human cost behind bargain shopping"、訳すと「価格破壊の裏に人権コストあり」という番組を制作しており、podcastingではその取材裏話を紹介しています。残念ながらNBCの番組の動画はもう見られないようです。

アメリカの大手小売店に並ぶバングラティッシュ製のパンツの価格は13ドル。現地の縫い子の週給はたったの12ドル。それも自由にトイレにも行けないエアコンも無い奴隷的環境での週70時間労働で時給17セントにしかならない。NBCの映像には、縫い子がアメリカに招かれて自分が縫ったパンツの値札を見てショックを受けるシーンがあります。

時給17セントは現地では合法ではあるし、発注主のアメリカ企業が何か法を犯しているわけでもない。しかし、労働環境も生活環境もおよそ「人権」からほど遠いという現実があり、それを経営者は見て見ぬふりをしている。

恐らく、先進工業国の消費者で、奴隷的な労働力を是認する人はいないでしょう。しかし、その同じ消費者がより安い製品を求める。だから、企業のコストダウン努力は称賛されこそすれ、止めろと言う人はいない。

言うまでもなく、今日のグローバル企業は、ブランド価値を高めて価格を高く維持する一方で、発展途上国の安い労働力を使って製造コストをとことんカットするのが一つの基本戦略になっています。

安い外注先を探すことを命じられたビジネスマンが個人的な正義感から高い工場に発注することはできないし、やったとしても、その行為は結局徒労に終わるでしょう。当人がNaomi Kleinだったとしても難しいかも知れない。企業は競争に負けるわけには行かないし、株主だって迷惑である。企業が個人的な倫理感で行動することは非常に難しい。

話はとびますが、環境ISO14001ではグリーン調達といって、環境ISOに取り組んでいない企業とは取引をするなという運動があります。世界中の企業がネットワークを組むのでグリーン調達のプレッシャーはだんだん実効性を持つと予想されます。

podcastを聴くとカーナガンは法的強制力で何とかしようという考えを持っているようですが、人権ISOという方法もあるのではないかと思うのですね。人権ISOを取得するということは製品にその旨表示するだけでなく、人権ISOを取得していない工場を受発注関係のネットワークから外すのですね。

調べてみるとバングラティッシュの人口の88%はイスラム教スンニ派だとのこと。まさにイスラム過激原理主義とつながりやすい宗派ではありませんか。

思うに、アメリカの売り場を見て自分が奴隷だったことに気づいたバングラティッシュの縫い子は今は一人ですが、このインターネット時代にその認識は必ず広まるでしょう。その結末は工業先進国に対する激しい憎悪となり、テロ勢力と結びつく可能性もあるでしょう。

さて、会社を経営していると、労働法の改正などに応じて就業規則を修正する必要がけっこうあって、そのたびに厚労省がまめに日本の労働者の権利を保護し強化していることに気づかされます。

しかし企業活動がグローバル化したこの現代に、厚労省の有能な官僚が、世界的に見ても既にかなり高い水準の労働条件を得ている日本国内の労働者のことばかりを事細かに心配しているとしたら、なんだかその頭脳がモッタイナイ。

それどころか、もしもその国内労働力が海外で奴隷的労働力を調達する業務に従事していたとしたらコッケイでさえあるし、我が身に降りかかって来る国際テロを生み出す土壌に肥しをやっているような愚かな行為かも知れない。

podcastの中でもカーナガンはこうしたコッケイ現象を指摘しています。NFLのスター選手たちのロゴの付いたジャージが、ホンジュラスの時給19セントの奴隷的労働力で作られて、アメリカで75ドルという値段で売られている。そのロゴ使用料はNFLの選手組合に入るので、要するに選手たちのストライキ資金となっているというのです。貧困の中から這い上がって来た選手たちが、まさに自分達の故郷のような国の奴隷的労働力を利用して巨額な年俸を守る組合活動の資金を得ているという構図になる。

podcstの冒頭でホストのレナード・ロペートは「カーナガンさんはだいたい悪いニュースをお持ちになるのですが…」と皮肉まじりにこの過激な活動家を紹介するのが可笑しい。終始ホストは活動家と一定の距離を保ちながらインタヴューを続けますが、NBCのDatelineのプロジェクトとして、隠しカメラを仕込んだ眼鏡を掛けてバングラディッシュの工場を訪問し、投資家のフリをして工場見学を実現させ、不当労働行為を裏付ける証言を経営者と労働者の双方から取った執念に静かな感銘を受けていることは明らかでした。

こういう番組を聴けるpodcastは非常にありがたい。日本の民放局も、電波放送にこだわらずに、podcast用のドキュメンタリー番組の制作に取り組んでほしいものですね。

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05・08・15 今度の選挙のお味はどうかな?

もうすぐ選挙の季節。しかもこれまでとはちょっと違う選挙になりそうではありませんか。

ワンフレーズ総理のワン・イシュー選挙だから、とても分かりやすい。誰もが争点が何であるか、答えられる状況での投票になるとしたら、とても珍しいことだと思う。

ちょっと楽観的かも知れないが、有権者が長年感じて来た政治に期待しない無力感あるいはシニシズムを払拭するターニングポイントになるかも知れない。

なぜならば、郵政民営化法案はすでに第一ラウンドで凄まじい闘いを見せてくれているから、今回の選挙で本当に決着がつくことを信じて投票できるでしょう。小選挙区制における政権公約とはこういうものだという教育効果てきめんの選挙になる可能性がある。小泉陣営が勝っても負けても、である。これは一つの法案の採否以上の価値があるでしょう。

自民党は反対派を公認せず、各選挙区に民営化賛成派の候補を立てるわけで、人物ではなく政権公約で投票できる選挙にするための必要条件を整備しようとしています。その新人候補者を官僚からスカウトして来ているのは、まさに将棋のルールのように、「官」から取り上げた駒を逆に「官」を攻める駒に使い、霞が関に対する政治の支配力を強化する。仮に落選しても霞が関は駒を失い弱体化する。これも構造改革を促進する優れた戦術だと思います。

レストランに入ってテーブルに着いて、メニューを広げただけの段階であんまり期待してもいけませんけどね。

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2005.08.14

05・08・14 東京湾花火大会の東京テレポート駅

昨日の8月13日、第18回東京湾大華火祭をお台場のホテル日航東京から見物しました。あいにくデジカメでまともな写真がとれなかったので花火の描写は省略。

花火が光ってからドンの音が聞こえるまで約5秒でしたから会場からの距離は恐らく1700メートルぐらいかなと推定。

時々ひときわ高く上がってから大きく開く花火があって「あれが尺玉じゃないですか?」なんて言っていたのですが、直径45センチメートルの15号球だったようです。それが推定15〜20度ほどの高さに見えた。ということは高度450〜600メートルぐらいだった計算になりますね。できれば花火は高度60度以上の上空に仰ぎ見るのがよろしいですね。迫力が違います。お台場側では無理でしょう。

さて、花火が終わるとあたり一帯の物凄い人出が一斉に駅に向かいます。その混雑をやり過ごすために2時間ほど時間をつぶして(さらに酔っぱらって)も、ゆりかもめは1時間半待ちとの情報。

ちなみに、交通規制が敷かれているため車という選択肢は往きも帰りも始めからありません。

私はりんかい線東京テレポート駅に行きましたが、この写真のようなありさまです。

DSCF4630DSCF4637
東京テレポート駅 2005・08・13 東京都江東区 Copycenter 2005 Akira Kamakura
駅員は地上の入口のシャッターを下ろして一時的に入場制限をしていました。階段を降りる時は将棋倒しの可能性を感じて緊張しました。改札口のフロアーに降りると今度は酸素不足が心配で、実際、わずかながら息苦しさを感じました。

改札付近の混雑が酷かったのは、改札口に向かう流れと、その前にキップを買おうと発券機に並んだ行列が交錯したから。

私は、りんかい線でパスネットが使えることを知らなかったので発券機に並んでしまいました。しかも、キップの行列が余りにも長かったので、後で払い戻しを受ければいいやと思って空いていた専用の発売機でSUICAを買うはめになりました。

改札付近に近づいたら駅員が「パスネットが使えます」とまさに虚しく叫んでいたから、きっと知らない人が多いのでしょうね。

どうも混雑ゾーンの外れから発着する屋形船が正解だったのかも知れませんね。これは来年以降の研究課題。

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2005.08.12

05・08・12 巫女キャディ

夏期休暇の一日目はゴルフ。

DSCF4601程ヶ谷カントリー 2005・08・11 横浜市旭区
Copycenter 2005 Akira Kamakura

真夏の平日のゴルフ場は閑散としていて確認できたのは3組のみ。昨年同様、ラウンド中は前にも後ろにも他のパーティの姿を見ることはありませんでした。

この静かなゴルフ場で、生まれて初めてキャディーらしいキャディーに出会いました。

世の中、キャディーというのは程度の差はあれ要するに「ゴルフ場の接客係」と言ってよいでしょう。ちなみに本来のスポーツとしてのゴルフにおけるキャディーとはプレーヤーのゲームを助ける同伴者ですから、決して芸者やコンパニオンではない。ゴルフの本質を知らずにゴルフを批判する人がよく誤解する部分です。

昨日のキャディーは若くて可愛いかったのですが、整った顔にこれっぽっちの媚びも見せない。大きな黒い瞳は決して笑わない。声だけを聞いていると岡本綾子プロを彷彿とさせる。脱力系の発声で漏れて来る言葉にはお世辞のかけらもない。

話すのはもっぱらプレーの戦略のみ。

DSCF4599ミズキの実 2005・08・11 横浜市旭区
Copycenter 2005 Akira Kamakura

ロングホールのセカンドショットの時「絶対にあの木の右には行っちゃダメです。絶対に左側に打ってください。」

ミドルホールのグリーンを狙うショットでは「キッチリ170ヤード打ってください。絶対ショートしゃちだめです。」

その「絶対」的な指示を私に伝える真剣な表情は、自分はかつてそうできずに酷い目にあって今でもその悔いで心が疼いているとでも言いたげなのです。

グリーン上では、いかにも曲がりそうなスライスラインについて「ボール一個分しか曲がりません」と断言する。

ラインのアドバイスはことごとく正確であるだけでなく、ふと気が付くと、私が間違った読みをしていたホールでのみ、言ってくれている。つまり、私の心の内を見抜いている。

約2ヶ月ぶりのゴルフで練習もせずにスタートした最初のハーフは身体がすっかりゴルフを忘れていて、全てのホールでミスショットが出て50を叩きました。しかし、スコアは悪くてもこのキャディーとわずかな会話を交わすうちに気持はだんだんゴルフに集中して来ます。

スルーで次のハーフに入るとそれがスコアにも表れて来て、5ホール連続してパー。そのうち4つは寄せワンを決めました。6パー、1ボギー、2ダブルボギーで41。

昼食をとって、朝乱れたOUTに再挑戦すると、2バーディ、3パー、2ボギー、1ダボ、1トリプルでまた41。

スコア的には30台を出すチャンスが幾つも転がっていたのですが、不思議なことに終わってみて「あ〜ぁ、あそこでああしていればなぁ」というような悔しさがまったく残らない。

むしろ、一つ一つのショットやパットを、キャディーのアドバイスに耳を傾けつつ、戦略意識を明確に持って打ったことに対する充実感があったのです。そのうちの何割かは狙い通りの完璧なショットが出て、流石のクールなキャディーも一瞬笑顔を見せてくれた。

ケニースミスのロングアイアンで、この日のように球を芯で捉えたショットが何発も出たのは私としても初めてのことなのです。

もちろんキャディーは私が使っているクラブがどういうものであるか知識をもって見ていました。CallawayのGreat Big Berthaの初期のチタンウッドも今となってはヘッドが小さい部類に入るold fashion。30年以上も前のKenneth Smithのアイアンに至っては博物館の展示品のような代物です。

ご一緒させていただいたメンバー氏によると彼女はかつてプロを目指していたというのです。なるほど私は接客係じゃないと言いたげなところがある。クラブのメンバーの中にはその接客態度を批判する人もいるとのこと。

しかし、私はラウンド後の伝票のキャディー評価の欄では最高の「優」にマルをしておきました。彼女はまちがいなく私を「ゴルフの世界」につれて行ってくれたから。こんな経験は初めてです。

あのキャディーは"Golf in the Kingdom"の主人公、神秘哲学を研究する謎のプロゴルファーShivas Ironsが遣わした巫女だったのかも知れません。

ところで"Golf in the Kingdom"の映画化プロジェクトは一体全体進んでいるのか止まっているのか、どうも様子がわかりません。クリント・イーストウッドが持っていた映画化権を原作者であるマイケル・マーフィたちに譲渡したらしいことは確かなようですが。

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2005.08.10

05・08・10 ワルナスビと郵政解散

日本帰化植物写真図鑑のワルナスビの項には、「問題雑草」「脅威的な繁殖力」「圃場へ一旦侵入すると…その防除は非常に困難」「切断根片からのシュート発生能力は脅威的なもので、長さでは1cm程度、太さでは1〜1.5mm程度さえあればシュートが発生する」「根片を土中深く埋めても…50cmの深さからでも一カ月以内に地上に芽が出て来る」等々と書かれています。

近所の遊歩道沿いの植え込みにどんどん増えているのですが、これはいくら草刈りをしても全く無意味だったんですね。

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ワルナスビ (左)2005・07・20 (右)2005・08・10横浜市都筑区 Copycenter 2005 Akira Kamakura
花を見たのが7月20日。そして今朝、青い実がなっていました。黄色く熟した実になる前は、こうして緑の筋が見えるんですね。小さなスイカのようでカワイイ。

この雑草の根絶し難い生命力は「官」を思わせるところがある。千切っても千切っても生えて来るし、どんどん大きくなるし、地中深くに埋めても出て来るし、人目につかない地下茎でワルナス同士がつるんで談合したりする?

散歩しながら余計なことを考えてしまいましたが、前回の総選挙の時のちょっと浮かれた気分とは違うムードを感じるな、ということです。

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2005.08.09

05・08・09 政界のGround Zeroになる?9/11

小泉首相は衆議院を解散しましたね。先日の虫の知らせの解読はあれで良かったんですねぇ。これほどの味わい深い解散を目の当たりにしてblogに何も書かないのはいかがなものか、ということでチョットだけ。

小泉首相側からの論理は、自民党総裁選に始まってその後の総選挙、更には昨年の参院選も含めて、一貫して筋が通っています。政権公約に大きく掲げた目玉法案が国会では廃案になった。「私に政権を信託した国民の皆さんは本当にこのままでよいのか?」と問うのは極めてロジカルな決断だと思います。小泉首相の独裁だという批判も聞こえて来ますが、私には全く逆に、首相は民主主義という制度を健全に運用しているように見えます。有権者の一人として、こういう解散こそ大歓迎です。

今回のゴタゴタは全て自民党内部の争いですが、私としては、もう完全なガラガラポンで政界再編成が起きるのを期待しています。日本の社会の対立軸をうまく反映する構造にしてほしい。多変量解析的にいうと政党は分かりやすい判別関数でなけりゃいけません。国会の論戦は政党間で戦わされるべきであって、同じ政党内の派閥が料亭など「場外」で折衝するのは全くもって不健全であり、これ以上の国会軽視はないでしょう。

そういう意味では野党たる民主党の「本音」を詳しく聴く機会がないまま解散にまで来てしまった感じがあります。解散に持ち込むための方便として法案に反対した議員がいた筈だと私などは勘ぐっているのでゲスが、どうも顔が見えない。

自民と民主の連立はあり得ないわけですから、仮に小泉陣営優勢というような流れになった場合に、じつは賛成派という若手の民主議員の動き方次第で、本当にガラガラポンになる可能性があると思います。

投票日が9月11日、つまり、"nine eleven"になったわけで、まるで演出かと思われるような暦の巡り合わせです。果していかなる意味でのGround zeroが永田町に記録されることになるのか。蛇足ながらGround zero(グラウンド・ゼロ)とは「爆心地」の意味だそうです。とにかく、大爆発なのか、それとも意外に小さな爆発なのかわかりませんが、何かが日本の政治シーンの中から吹っ飛んで永遠に消滅することになるのでしょう。

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2005.08.06

05・08・06 「マンホールの博物誌」の出版がもたらしたもの?

和田さん「たち」が制作した「マンホールの博物誌」という本を、クスクス・ニヤニヤしながら読みました。
マンホールの博物誌下水の臭いがほとんどしない、とても清潔で綺麗な本に仕上がっていて感心させられます。さすが岡本一宣さんのデザインです。

都市インフラとしてのマンーホルの解説はもちろん、技術的なウンチク話や、歴史的視点からのおさらい、地震災害現場の写真など、マンホールマニア垂涎の一冊であることは間違いありません。

「私とマンホール」というテーマで色々な(有名)人がエッセイを寄せていますが、頼まれた方もさぞかし戸惑ったことでしょうねぇ。マンホール?マンホール?…とつぶやきながら訥々と綴ったであろう困惑感が可笑しい。

で、我々にとって日常生活でマンホールをハッキリと意識することはあんまりないもんね…と思いつつ本を閉じたわけです。

ところが驚いたことに、つい先日、身近に、マンホールに落ちた人がいたのです。シンクロニシティというやつでしょうか。そんな偶然の一致に感動する前に、これが深刻な事故だったということはハッキリさせておく必要がありますが、幸い全くの偶然で、大事に至らずにすんだようです。

OKAMURAさん、ほんとに大変な目に遭われましたね。マンホール管理責任者に厳重抗議ですね。

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2005.08.05

05・08・05 podcastingと音楽著作権

ニフティの"XCOOL"(エクスクール)というpodcastを聴いていると、「一曲目…では聴いてください」と司会者が言うので、音楽が始まるかと思いきや、音楽はまるごとスキップされて次のお喋りへと平然と進行して行きます。

音楽著作権問題があって、番組送信側が、podcastという方式でその音楽を配信する権利を得ていないからこういうことになるのでしょう。デジタルなので劣化ゼロの完璧コピーができること、かつそのファイルを保存し何度でも再生できるとなると、これは楽曲を販売したに等しい結果になるので、だからその部分はカットされるのでしょうね。

iTunesの音楽ストアが昨日ようやく日本でも開店となりましたが、podcastingの中での音楽利用はいつまでもこの問題を引きずるかも知れません。

しかし、考えてみると、DJが「では○○をお聴きください」と紹介した曲が、もともと自分のiPodの中に入っていたとしましょう。何処かで別の機会に購入した結果としてそこにあったとしましょう。そういう場合でもDJがあるコンテクストの中で紹介した曲がブツッとカットされていいものかどうか。

そのiPodオーナーはその曲を再生する権利は購入して持っているのだから、そのまま再生すればいいに決まっています。

ところが今の著作権管理の方式の中で、こういう問題が解決できません。不特定多数の人にダウンロードさせてよいだろうか?いや、ダメに決まっているでしょ、というところで思考停止しちゃいませんかね。

もしも、個々の楽曲に固有のidが降られていて、podcasterのDJが「では○○をお聴きください」と言った時に、必ずしもその楽曲のデータがそのDJのお喋りデータと同じファイルの中に統合的に存在する必要はないでしょう。

楽曲の生々しい音声データではなくて、その楽曲の固有のidだけをDJのお喋りの中に組み込んでおくという方法が考えられます。

そうすると、mp3プレーヤーのような再生プログラムがそのidの楽曲を、利用者のiPodの中から探すのです。持っているかどうか、と。もし存在したら再生する。その場合は、聴き手には、DJのお喋り→楽曲紹介→楽曲再生…という自然な展開が聴こえます。

もしも当該idの楽曲がデバイスの中に見つからない場合は、やり方は幾つかあるでしょうが、例えば、ただちにミュージックストアに接続して購入を誘うことが考えられます。(そもそもこのような場面で新曲を年間100曲までは5000円で自動購入する、なんていうライセンス契約があってもよい。) さもなければ、あっさりと音楽はスキップして(file not foundということで)DJのお喋りの続きに進んでもよろしい。

要は、podcastとしての音楽番組で厳しい著作権管理を求めるのなら、音楽データを直接配信するのではなくて、むしろ楽曲のidだけを配信し、そのidの楽曲が利用者のデバイスの中に存在する場合だけ再生するという方法があるということです。

なんだか馬鹿馬鹿しいように感じられるかも知れないですが、iPodでのシャッフルという概念のことを考えてみると、これはもともと自分が所有している音楽の数々が思いがけない順番で再生されることに新鮮な面白さがあるわけでしょ。

podcastとして飛び込んで来たDJのお喋りと音楽プログラム編成も、仮に紹介された全曲をiPodの中にもともと持っていたとすると、これはシャッフルの一種に過ぎないでしょう。

自分が持っている曲ばかりだといってそのDJ番組に価値が無いとは言い切れない。知っている音楽、持っている楽曲を、新しいコンテクストの中に並べて聴かせるのがDJの技であり価値でしょう。

podcastingの前に立ちはだかる音楽著作権問題をやや緩和する一つの試案でした。

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2005.08.03

05・08・03 虫の知らせ?

クズの葉に何か文字を書こうとしているのか?と思いたくなるでしょ。
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虫からのメッセージか?
2005・07・31 横浜市青葉区
Copycenter 2005 Akira Kamakura

無理やりこじつければ…郵政民営化法案否決で解散総選挙…とは見えないか。

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