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2007.01.18

07・01・18 松尾善雄・作曲「ナジム・アラビー」

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲5作品のDVDを観ました、いや、聴きました。

音楽教育者でも吹奏楽関係者でもなんでもない、単なる音楽オヤジの感じでは、松尾さんの「ナジム・アラビー」がダントツに面白い! これだけマーチじゃないとの印象だったけど、これは間違いでアラビアン・マーチだそうだが、いずれにしても、次元が違う。

別にこのDVDを松尾さんからいただいたという義理で言っているわけじゃございません。

松尾さんの音楽は紛れもない映画音楽です。それも映画の冒頭で使われる序曲。全編のドラマ展開が暗示される予感に満ちた音楽。

眉毛と睫毛の濃いギョロ目のアラブ人の顔をアップで映す、カメラはパンしてイスラム宮殿の中庭を捉えつつ回廊の細い柱を何本も横切る、等々のシーンが見えるかのようだ。

64小節目で急にピアノになるところ。よくあるパターンだが、賑やかな群衆のシーンから主人公一人の内省的で意味ありげな表情のアップに切り替わる。カメラは静止しないで動いている。遠景がわざとぼやかされている。あるいは、広場の群衆を捉えていたカメラが移動して連続的に部屋の中を人物を捉える時に、急にバックの音楽の音量が下がる感じ。

全体的に謎が謎のまま延々と最後まで引っ張られる印象があり、序曲らしさを醸していると思う。この音楽が終わると、いよいよこの映画の本編が始まり、主人公の最初の科白が発せられるシーンにつながる…に違いない。

こういう音楽こそ演奏のしがいがあるだろうに、この曲は高校生以下の諸君にはコンクールでは禁断の曲となっている。まるで18禁のように、大学・職場・一般人だけに挑戦が許された課題曲なのだ。その理屈がわからないし、音楽教育的観点からも妥当とは思われない。

強いて邪推すると、指導者が楽団員の多感な青少年諸君に曲想を説明する時に指揮台の上で「ここは誘惑の眼差しで腰をクネクネする感じ」と熟女のベリーダンスを演じる事態を恐れたのだろうか?教育現場にナジマネーよアラビーは、って?

だいたい吹奏楽定番のマーチを聴いていて大人の異性のモチーフを感じた記憶がない。怪しい胸騒ぎがない。極論するとマーチは女性が出演しないホモセクシュアルの世界。つまり逆タカラヅカだ。どうも松尾さんの今回の曲はマーチではないにしても、教育的吹奏楽の世界のなんとなくの掟?を破ってしまったのかも知れない。

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コメント

>これだけマーチじゃない
残念ながらアラビアンマーチの亜種です

投稿: ゲル | 2007.01.24 03:04

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