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2007.09.17

07・09・17 1947年産老ワインに敬意を表したかったが…

DSCF23901947年のChateau Margauxだとして友人のパーティで出されたワイン。ネットオークションで手に入れたという。

なぜかラベルのヴィンテージの部分だけがくり抜かれている。写真には写っていないがキャップシールも頭の部分だけを残して腰巻き部分とでも言うべき部分が奇妙に切り取られている。つまりヴィンテージの客観的証拠はない。

一言で言って怪しい。

しかし、ワインは現物勝負だ。いかなる能書きや血統書があろうがなかろうが、飲んでこそ評価されるべきものだ。

と、私が言った言葉をこのワインはどんな気持ちで聞いたことやら。ますます恥じ入ってしまったかもしれない。

ということで、残念ながら、そこには古く黄昏たかつてワインと呼ばれていたらしい液体が入っていただけだった。譬えていうなら美輪明宏には今もなお丸山明宏の面影がある。このあいだの参院選でチラッと見た若尾文子は間違いなく若尾文子だった。しかしこのマルゴーには何もない。

悪くなったワインにはいくらでも言い訳ができるだろうから、飲んだだけで断定するつもりはないが、一つの可能性として、この世界にヴィンテージ偽装があるのではないかという疑念が立ち上って来た。

DSCF2392ちなみに1947年のChateau Haut-Brion(シャトー・オーブリオン)も大差なかった。こちらはラベルに1947の数字が残っているのだが。

さて、Hugh Johnsonはなんと言っているか?私が持っている一番古いPocket Wine Bookは1992年版で、それによると、シャトー・オブリオンは1961年が黒太字表記で最も古い。シャトー・マルゴーも1961年が黒太字表記で最も古い。太字は飲み頃であることを意味する。

2000年版になると、黒太字表記はシャトー・オーブリオンが1959年、マルゴーが1953年にまで遡る。これは2006年版でも維持されている。ただしマルゴーは緑太字になっており2005年に急いで飲みなさいという指定。細かいことを言わせてもらえば、以前の版で細字にもなっていなかった年が突然太字で登場するのは違和感がある。

ところが2008年版になると、オーブリオンは一気に1975年に、マルゴーは1982年になってしまう。古いヴィンテージが太字表記から消滅するのだ。2007年版は買い忘れたので持っていないが、2007年→2008年の間に急に古いヴィンテージに見切りをつける判断があったのだろう。団塊世代の定年みたいなものか。

1947年の二つのワインが仮に本物であったとしても、ワインとしての魅力が維持できていたかどうか、極めて怪しいことは確かだろう。

そもそもこういう黄昏ワインを凄いぞ凄いぞ!と期待して飲むのは基本的に見当違いであって、ジイサン(いや、ボルドーは女王だからバアサンか)まだ生きているかな~ァ、と、そっと襖をあけて寝床に近寄って寝息をうかがうのが実情に近い。で、運が良ければガバッと起き上がって、凄い元気じゃない!ということになる。

敬老の日に老ワインの話。以上。

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