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2008.01.08

08・01・08 久しぶりのブショネ bouchonné=corky

夜、駅を降りて、そういえば今日は安いワインを切らしていたかな?と思って、コンビニで買った1000円未満のワイン。開けてうれしや?軽いブショネだった。年に一回あるかないかの出来事である。DSCF1348

もしレストランで、テイスティングしたワインがbouchonnéだったらダメだしをしてもよいと教えられていた。

十数年のシリアス・ワイン歴の中でレストランでワインをリジェクトしたのはたったの一回だけ。東京のやや場末のイタリアンだった。ブショネの度合いを軽・中・重とわけるとしたら中ぐらいは行っていたと思う。

ワインを持ってきたウェイトレスを呼んで、
「これブショネ入っていると思うけど、どう思う?」
「エッ?はい、ちょっと調べて来ます」
とワインボトルを持ってキッチンに消える彼女。
やがて戻って来る。
「あのー、ブショネって、何ですか?」
(ガクッ)
椅子から落ちそうになるのをこらえる私。
「じゃあ、とにかくもう一本同じワインを持って来てくれる?比べればわかるから。」
「は、はい」
とキッチンに消える彼女。
(外れていたらどうするかな)
ウェイトレスは新しいもう一本を持ってきた。
テイスティングする私。
(これは大丈夫だった。違いは歴然。ホッとする。)
「これはOK。ほら、ちがうでしょ」
(テイスティングするウェイトレス)
「ほんとうですね!」
(わかってくれてよかった。素直な娘だ。)

ということで、せっかくリジェクトしたのにずっこけたというお話。

二回目は謎だった。こんどは本格的なソムリエ相手だった。
私は軽度のブショネが入っていると感じた。リジェクトするつもりはなかった。単に、どうなんだろうとソムリエ君の意見を求めただけだった。彼は改めてテイスティングして真剣に考えている様子。すぐには答えが返って来ない。
(?やはりブショネかな?)
「うーむ、これはグラーヴの個性じゃないですかね」
(そういわれると私には判らないんだな)
「あ、そ」でオシマイ。
いまだにグラーヴがそういうものなのか、私はわからない。

三回目はレストランではない。ある時、長野県のワイナリーで若いメルローを飲んだら、その印象が関西方面のある国産ワインに似ているなと思った。旅行から戻るやいなやその印象を確かめたくて、近所のスーパーでその国産ワインを買った。帰宅し長野の記憶と比較しようと急いでコルクを抜いた。そしたら見事な重症ブショネ。比較どころではなかった。2000円弱だが返品もできない。

bouchonnéと書くブショネ。英語でcorky。コルクの臭いが液体に乗り移って、本来は新鮮さや熟成が期待できる筈のものが生気も将来性も失った状態になってしまったワイン。低体温でとにかく盛り上がらない。超一級の重症になると、私の言葉で言うなら、梅雨時にさっきまで履いていたぬくもりと湿気の残る履き古した革靴の中に鼻を突っ込んだ時の恍惚感ということになる。

(話は逸れるが、私は幼児時代、着火したばかりの練炭から立ち上る臭いが好きで、赤紫の炎が出始めた練炭に鼻を近づけて陶酔していたらしい。だから練炭小僧と呼ばれていた。)

ただ、こういうワインも心のもちようで味わい深く鑑賞することはできる。遭遇確率が低いことを考えると、むしろ、喜んで味わってみるべき液体であると私は考える。

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