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2008.01.16

08・01・16 佐伯泰英の作品だった「新アルハンブラ物語」

DSCF13602年前のスペイン旅行の時に参考にした「新アルハンブラ物語」の表紙を何気なく見ていて、ハッと驚いた。著者名に「佐伯泰英」とあるではないか。正確には安引宏との共著であるが。もっとあからさまに言ってしまうと、本文の大部分は安引氏が書いている。佐伯氏は写真のキャプション的な極めて短い解説文だけしか書いていない。なのに共著者としてどうどうと名前が出ているのは、もしかたら写真も佐伯氏のものかもしれない。この本にはなぜか写真のクレジットがない。

この人は昨年のNHK木曜時代劇「陽炎の辻 居眠り磐音 江戸双紙」の作者としてハッキリと記憶している。私が久々に、おそらく何十年振りに、放送日をワクワクして待ったテレビ番組だった。そもそも日頃ドラマをあまり観ない。まして時代劇はほとんど観ない。たまたま義母に付き合って見始めたら、なんと、私の方がはまってしまったのだった。

山本耕史をはじめとする出演者も魅力的だったが、結局、作品としての出来がよかったのだ。無駄なカットを見せられた記憶がない。芝居をしないで音楽で心理描写を代替するという誤魔化し演出はほとんどなかった。ちゃんと映像で勝負していた。音楽の使い方にも節度があった。新妻聖子の主題歌もよかった(CD買った)。そういう格調高い額縁の中で役者たちの演技が素晴らしいご馳走に見えた。一人一人の人物がこんなにいとおしく感じられた作品は記憶にない。

時代の経済的背景を押さえたストーリィの中で、社会の階層を上から下まで、権力者から庶民まで、目配りよく描いていた。もちろん剣の達人としての坂崎磐音の描き方はリアリズムではない。しかしそんな馬鹿な、という気分には決してさせないところが不思議。うまい。よく泣かされたものだった。

原作も買って読んだ。ただスイスイ読めて切りがないので数冊でやめておいたが。

佐伯泰英氏が時代劇作家として成功するまでには長い苦労の時代があったとどこかで読んだ。Amazonでこの作家の作品リストを出版年月日順に表示してみると全部で173件あり、「新アルハンブラ物語」はその158番目に来る。まだ時代劇を書く前の作品の一つである。

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