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2008.01.19

08・01・19 高関健の指揮で東京フィルのブラームス

17日、東京フィルのサントリー定期でブラームスの4番と2番を聴いた。高関健の指揮は確か2-3年前に急遽誰かの代役で登場したのを聴いている。その時にいい指揮者だなぁとジワーッと感心したことは覚えているのだが、どういう風に感心したかは忘れていた。ボケである。

しかしこの日演奏が始まってすぐに思い出した。オケがとってもよく歌う。そして演奏にメリハリがある。さらに身振りが見事に音楽のドラマを体現していて、鳴っている音と一体化しているように見えるので、どんどん演奏が乗って来るのだ。

確か2番の第二楽章では、指揮棒を逆に持って、というとわかりにくいが、スキーのストックのように握ったその手で振り始めたのだが、途中で指揮棒も譜面台の上に置いてしまって手だけの指揮に切り替えていたりする。キザな感じが皆無。

想像するに、オケとの関係は学生時代の音楽部のリーダーと部員たちに近いのではないか。他の部員を引っ張って行く並外れた説得力を持っているのだろう。そういう意味で、指揮台に立っただけでドラマが始まるというタイプではない。近寄りがたいカリスマ性もないだろうな。逆に近寄って雑談したくなるような感じ。マエストロなんて呼ばれるのは好まないかも知れない(真相は知らないが)。

当日のプログラムに指揮者自身からのメッセージが掲載されていて、それによると、今回の演奏は新しく編纂されたブラームス全集に盛り込まれた研究成果を取り入れているとある。4番も2番も指揮台の上にはスコアらしきものが置かれていたが、最後まで表紙は閉じたままだった。あれは研究論文だったのだろうか。

さて、久しぶりに聴いたブラームス。特に2番を注意して聴いていたのだが、ブラームスの肉声はチェロ、ビオラ、そして木管楽器あたりからよく聞こえて来る。バイオリンは時にG線で低く力強く歌うことはあっても、まとまったメッセージはほとんど担当させてもらってない。映画で言えばエキストラ的な存在になっているように感じた。少なくとも第三楽章まではそんな印象が強かった。

DSCF1370プログラムの野本由紀夫氏の詳しい楽曲解説が興味深い。4番の第一楽章の「ため息」のテーマが、よく見ると12音技法寸前まで来ているという指摘。12音のうち11音まで使われているというのだ。

この日、二曲のシンフォニーが終わって大拍手となったわけだが、きっとアンコールがあるだろうと読んだ。はたせるかな、あったことはあったのだが私の予想は裏切られた?

なんと、指揮者とともに楽屋からピッコロをもった元首席フルート奏者を始めとする数名が出てきて一段と大編成にした上でのアンコールだったのだ。こんなの初めて。しかも決して小品とは言えない大学祝典序曲を賑々しくやったのである。

この日のプログラムがブラームス交響曲研究発表会的な演奏会だったとすれば、まことに相応しい選曲だったかも知れない。

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事務局で叫んだおかげでいただいたご招待券で、サントリーホールまで行ってきました! プログラムによると、この聴きどころは 「サントリーとオーチャードを合わせて、ブラームス交響曲全曲演奏会(ブラームス・ツィクルス)である。(略)じつは交響曲「全曲」となると、近年国内ではベートーヴェンほどは演奏されていないのがいないのが実情だ。だから、ひとりの指揮者、ひとつのオーケストラでブラームスを4曲まとめて聴けるなんて、久々の快挙なのである。しかも今回の指揮者、高関健氏は、オーケストラを「古典配置」で演奏することで... [続きを読む]

受信: 2008.01.20 01:13

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