09・09・23 御殿場でゴルフの新境地に踏み込む
太平洋クラブ御殿場コースの18番ホール。約480ヤードと比較的短いパー5だが、グリーン手前を大きな池がガードしている。池の左側に十分な幅のフェアウェイがあることはあるのだが、全面的に右に傾斜しており、転がって来た球を池へ池へと導く仕掛けになっている。従って多くの場合セカンドで池の手前の広々としたフェアウェイに刻み、サードで池越えの100ヤード前後を打つ攻略パターンが推奨されるわけだ。
それでよいのなら何もティーショットでドライバーを振り回す必然性はないのだが、いつも頑張って飛ばしに行くのは、ひょっとしたらセカンドで冒険をするチャンスに恵まれるかも知れないという期待があるからだろう。
先日がちょうどそういう日だった。ティーショットがまずまずで約230ヤード飛んだ。しかも、あのコースの左半分を無効にしている巨大なお魚バンカーの右側のフェアウェイ中央に運ぶことができた。この位置からだと、2オンは私の飛距離では無理だが、池の左の花道は攻めやすい角度になる。
バフィーで打った球は狙い通りグリーン左手前のバンカー方向に低くまっすぐ飛んで行った。200ヤードは行ったと思う。
行ってみると球はフェアウェイだ。爪先下がりのライではあるが、二段グリーンの下の段に切られたカップに向かって、池はもはや視界になく、やや下りの花道が続いていた。距離を歩測すると40ヤード。こんなに易しいルートが隠されていたのかと思った。馴染みの店で今まで知らなかった特別席に通されたような気分だった。
アプローチはピッチショットではなく8番アイアンでのランニングを選択した。これがピン左奥2メートルに着いた。ワン・パットで決めればバーディという微かな下りのストレート・ラインが残った。結果はわずかに外れてタップ・インのパーではあったが、このホールを初めて完璧に攻めることができたという満足感を味わっていた。
そして御殿場コースでの私の自己ベストを3打更新する81のラウンドが完成したのだった。
改めてスコアの中身を分析してみると、パーが10個、ボギーが7個、一つだけダブルボギーであり、非常に安定していたと言える。ダボが一つだけというラウンドは私にとっては稀である。
パット数32は上出来の方だが、言うまでもなく一般的には決して少ないとは言えない。良かったのはショットだ。
49打というショット数はこのコースでの私の最少記録タイで、これが記録の土台を固めたのだと思う。パーオンは7回でフツーだが、グリーンを外したあとの30ヤード以内からの処理に無駄がなかった。バンカーに5回もつかまるという、本来ならスコア的には苦戦を強いられる状況だったのだが、凌ぐことができた。
意識して8番アイアンの転がしを多用したアプローチはほとんどがワン・パット圏内に寄った。だが、パーセーブできたのは11回中4回だけだから、やはりパットはいまいちだったことになる。スティンプ・メーター9.5フィート以上と思われる高速グリーンをよく把握してはいたが、微妙に外した悔しいパットが多かった。
ベン・ホーガンの言うfundamentalsを守ってスウィングするようになってから目に見えてショットが安定して来た。グリーンを外したとしてもピンから半径30ヤード以内に収まる確率が高くなった。従ってあとは30ヤードから2打でまとめる「技術」を固めることができれば79打以下で回ることも現実的になってくる。仮に18ホールの全てでグリーンを外しても、11ホールでパーセーブできれば79だ。つまり30ヤードから約6割の確率でパーを拾う「技術」があればよいのだ。
じつはこの日は、スタート前からこの確率を考えていた。アプローチの練習場でピッチングと8番とを比較してみたところ、今の私の技術では8番の方が圧倒的に寄ることが判ったのだった。結果的に成功率は11分の4で36%だったが、この技を磨こうという明確な目標意識が芽生えた、私にとっては画期的なラウンドだったのだった。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (1)
最近のコメント