09・04・12 NAXOS MUSIC LIBRARYに寄り倒される
たまたまたどりついたこのNAXOS(ナクソス)のサイトで、お試しの無料試聴をしたのが運命の扉を開くことになった。
きっかけは、私のお気に入りで一緒にカラオケもしたことがあるジャズ・ヴォーカリストPinky WintersのCD"Rain Sometimes"で伴奏をしているRichard Rodney Bennettだ。聴くたびにこのピアノがとてもいいと感じていた。何者だろうと、たまたま今日、google検索した。
リチャード・ロドニー・ベネット (Richard Rodney Bennett) - 作曲家 ...A musician of great versatility, the English composer Richard Rodney Bennett studied in London with Lennox Berkeley ... In addition to his very varied work as a composer, he is also known as a pianist, not least in jazz performances. ...で、NAXOSのこのページに連れた来られた。やはり、ただものではないことがすぐわかった。作曲家である。さもありなん。15分間の無料試聴で彼のJazzの弾き語りを聴くことができた。そんな音源に出会えるとは、想像だにしていなかった。これは凄いことだ!
NAXOSのCDはけっこう買って来た。あまり馴染みのない楽曲をとりあえず音だけでも聴きたいという時に、ここの膨大な品揃えは頼もしく、マイナーな作品でもけっこう見つかるのだ。私にとっては音が出る楽曲百科事典のような存在である。もっぱら名曲の名演を求める楽しみ方には適さないかも知れないが。
NAXOS MUSIC LIBRARYとは、その音源を月々1890円で「聴き放題」だというのだ。ダウンロードはできない。ストリーミング方式である。試聴サービスを体験したあと、自問自答してみた。
問1 年間CDを幾ら買ってるかな?
答1 最低でも10枚以上は買ってるだろうね。問2 で、そのCDに満足しているかな?
答2 当たり外れ、色々あって、すぐに聴かなくなるモノも多い。熱が冷める場合もあるし。問3 そもそも、CDの整理ができているかね?
答3 まったくダメ。目的のCDはなかなか見つからない。買ったことを忘れているモノもある。置き場所にも困っている。問4 買ったCDをiTunesに放り込んでるかな?
答4 iPodが壊れたのがきっかけで、もう殆どやっていない。そもそもいつクラッシュするかわからない自宅のPCにデータベースを構築するのは不安だ。問5 新しくCDを買う切っ掛けは?
答5 コンサートで知った楽曲を買い求めるパターンが多い。アンコールで演奏された曲が魅力的なのだが、名前がわからなくて、無性に知りたく、また、欲しくなることがよくある。問6 月々1890円という料金体系をどう評価する?
答6 まず、CD購入を減らすことで簡単に1890円/月は捻出できるだろう。だから決して損にはならない。これは確実だ。問7 新たに得られる価値は何だろうか?
答7 なんと言っても、あの膨大なNAXOXの音楽DBから好きな作品を検索して聴くことができること自体が夢のような贅沢だと思う。まさに音の出る楽曲百科事典だ。同じことをCD購入でやったら金銭的に大変なことになる。その贅沢の値段としては間違いなく安い。好奇心のおもむくままに音楽の「大人買い」ができる。
と考えて、サッサと会員登録をして使い始めた。
今日、一日だけでもたぶん20枚以上のアルバムからいろいろな作品を聞きかじっただろうか。
昔、譜面だけもらって歌伴をさせられたベンジャミン・ブリテンのSailor Boyも初めてプロの演奏を聴くことができた。やっぱりこの曲は難しい! 清水有紀さんのコンサートで聴いたドヴォルザークのロマンティックな小品 Op. 75の I. Allegro moderatoにも再会することができた。実にせつない美しさを湛えた曲だ。今、練習中のアントニオ・ラウロの4つのワルツのお手本演奏もある。
もうこれからは音楽CDをあまり買わなくなるかも知れない。iPodの時以上に、この漠然とした予感が強まったと感じる。今日は、音楽消費者としての行動パターンが、あるtipping pointを越えた瞬間だったと思う。
私はNAXOS MUSIC LIBRARYに完全に寄り倒されたのだった。
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